2022年6月27日

PRESS CONFERENCEシリーズ
第7回目東京五輪公式記録映画「東京2020オリンピックSIDE : B」記者会見

東京2020オリンピック・パラリンピックは、コロナの影響により一年延期となり2021年に開催された。東京五輪は混雑緩和等を目的に祝日を移動して「2021年限定」の特例開催となった。それ以上に、五輪開催に伴うゴタゴタずくめの中、7.23の開会に突入した。

国立競技場や大会エンブレムの白紙撤回に始まり、大会組織委員長森喜朗氏の女性差別発言による辞任、その後の元日本サッカー協会会長で川淵三郎氏を後任とする不透明な選考プロセスにより「密室」批判が噴出し、受諾から辞退へと一転。解散・辞任が相次いだ演出チーム、これもゴタゴタというよりズタズタであった。「ぼったくり男爵」と命名されたバッハ会長に至るまで話題満載であった。

なんと言っても注目すべきは、「復興五輪」を大看板に掲げていたが、海外からの来場者もコロナで来なくなり「おもてなし」どころか、「復興五輪」は一体全体どこへ吹っ飛んでしまったのか? 7月開催に固執し続けた当時の菅首相の腹の中は何だったのか?

また、当初の五輪開催予算7340億円から3兆円越えがしばしば記事化されていた。この会見があった6月21日に、組織委員会は総額1兆4238億円に上る大会経費の最終報告を公表した。この1.4兆円の経費には関連経費が含まれていないとの指摘もある。

さて、記者会見に戻ろう。
東京五輪の公式記録映画の総監督を務めた河瀬直美氏(53)が21日の13:00-14:00、東京五輪公式記録映画「東京2020SIDE:B」(24日公開)の会見を持ち、「開催に尽力した人たちや反対した人たちの想いも含め、私が見た時代の証しを映画にした」と強調した。

この映画に出演した南スーダンの陸上選手グエム・アブラハムさん(23)、座間味村長の宮里哲氏(54)を加えた3名の会見となった。阿見アスリートクラブSHARKS所属で、前橋市で2019年から事前合宿を続けたアブラハムさんは英語で平和がテーマの映画に出演できて嬉しいと語った。コロナの感染拡大下でリレーの是非が問われていた中、伝統の手こぎ舟「サバニ」に聖火ランナーを乗せリレーをやるべきかやらざるべきか、宮里村長はその心の葛藤にも触れ、五輪の舞台裏を見て欲しいし、「村でも上映会をやりたい」と訴えた。


プレス資料より (一部抜粋)
2021年夏、日本人は、いったい何を経験したのか

1964年以来の東京での開催となった夏季オリンピック。
2013年、歓喜の声に包まれた開催決定の一報。

2021年夏、いまだ収まらないコロナ禍、史上初のほぼ無観客開催の決定。そして関係者の辞任。開催に賛否両論がある中で迎えた1年遅れの開会式。7月23日、オリンピック史上最多となる33競技339種目、17日間に及ぶ大会の幕が切って落とされた。

750日、5000時間「東京2020オリンピック」を撮り続けた膨大な記録。
日本、そして、世界中から集まったアスリートたち。
さらには、選手の家族、大会関係者、ボランティア、医療従事者、会場の周囲に集う人々、オリンピック中止を叫ぶデモ参加者などの姿。
その情熱と苦悩、ありのまま全てを余すことなく後世に伝えるために、
映画監督・河瀬直美によって2つの公式映画が紡ぎ出された。
「東京2020オリンピック SIDE:A」「東京2020オリンピック SIDE:B」

そこに描かれるのは
SIDE A: 表舞台に立つアスリートを中心としたオリンピック関係者たち
SIDE B: 大会関係者、一般市民、ボランティア、医療従事者などの非アスリートたち

東京2020オリンピックを記録した2つの「事実」。
そこから浮かび上がるコロナで見えづらくなった”繋がり“、
そして、”オリンピックの在り方”と“日本の現在地”。
今後、オリンピックが進むべき道は?本当のニューノーマルとは?
2つの側面から、あなたにとっての東京2020オリンピックの「真実」が見えてくる。